さて予告通りちと解説
序盤
拙者の黒番
黒は星と小目、白は小目と三々の組みあわせです。
白はちとレトロな感じです
さて上辺にかかってきて最初の岐路
挟むか受けるかという所、挟み方も何種類もあって悩みます
まあここら辺は好みで
実践は一番広い挟み方
まあ相場と言えるでしょう
一応ここで構図として
- 黒は厚みと攻め
- 白は実利とシノギ
というのが見えてきます
上辺ハサミをえらんだ時からこんな構図になる事は織り込み済み。
方針を決めて一貫性を持つの大事。もちろん選択肢をたくさんもっておきたいというのもありますがそんな人は上辺挟みではなく大人しく受けるかもしくは手抜きとかいいかも
実践
さて上辺の好点に向かう
この時左上にコスミつけて守れば普通です
左下の参考図見ているとコスミつけ一本で手抜きして足早に打つ当たり呉清源先生みたいな打ち方すね
知らんけど
実践は白は手抜きでした
白の方針は一貫しています。足早に実利・現金を稼いで逃げ切り作戦
対して黒は目に見える実利では足りないので攻めで余得を図る作戦
どちらかと言えば気楽なのは白でしょうか
たとえ話、今もらう現金1万と将来もらえるかわからない10万どっち貰う?という感じです。
そりゃあ100%貰える現金1万を選択しますわ
ただこんな形の碁形は結構好きです。
夢見がちなんです/////
少し進行
ここらへんは白は落ち着いた打ち方すね。見習わないと
ここでちと後悔
この形になるのが嫌で実践は星の下に出を決めたのですが悪手でしたね
ここらへんは白の打ち方が筋に入っています。
それほどきつい攻めを喰らわなければ稼いだ現金がモノを言いそうな展開
はっきり苦戦
白の稼ぎすぎ
実践は必死に食らいついていったのですが実戦の引きは意外でした
個人的には
キリを打ってから引いた方がいいかなと思います。
実践は稼ぎすぎて少し白が薄くなります
感触としては少し好転したかな?と思っていました。
実際評価値も黒に振れました
まあ評価値とかこの時点ではあんまり関係ないんですけどね
白は左辺と左下、下辺で先着しております。
左上の白はまだ目がないのですが左上に白から打っていけばすぐに生きはあります。
黒としては左上の白に対して態度を決めずに最適なタイミングで攻めるか封鎖して生かすかを決めます。
もしもの時は白を殺しに行きます(⁎⁍̴̛ᴗ⁍̴̛⁎)
左上の白の大石をにらんだ進行第一弾
下辺にカタツキから飛んで白の陣地の削減にいきました。
実はこれ他にも思惑はあります。例えば下図
こんな感じに白が渡ってくれたら黒は厚くなったので左上の白の大石に総攻撃を仕掛けます
白もそれは嫌なので実戦は攻めと守りを兼ねた好点に着手します
見るからにいい手です。
- 下辺の黒の動きを制限
- 上辺の白の逃げ道を確保
ただこの手が悪手でこの後、一気に形勢が黒に傾きます。
黒はここで下図の所にツケを打ちます
よく囲碁の上達談義とかで詰碁は必要ないとか棋譜並べだけで十分というような話は聞きますがそういった勉強方法でこういう手筋って気づくのでしょうか。
確かに実戦の白のケイマは棋理を考えるととってもいい手です。
相手の攻めと自分の守り両方にらんだ手ですから。
あと真ん中に黒地がつきそうな所を邪魔した手なので一石三鳥という手です。
ただ実践は棋理にのっとった手を打ったら手筋を喰らって悪手となってしまいました。
そんな事もあるので私は詰碁の勉強をせずに強くなることはないと思います。
まあ強くなるという基準が人それぞれですし詰碁が大嫌いで強制的にやらされて囲碁が嫌いになるとかならもちろんやる必要はありませんが上を目指すなら詰碁の勉強はすべきです
あと実戦でこんな手を打てると快感です(⁎⁍̴̛ᴗ⁍̴̛⁎)
さてどんな狙いがあるかというと・・・・
狙い
引きから見てみると
このように打って黒が優勢となります。
この後左辺に黒からビシビシと締め付けが効いて白は劣勢となります
ほぼ一本道
白地がえらい小さくなりましたね
元々40目くらいはありそうだったのにこの局面ですと20目くらいになっていてしかも下辺と中央の白が安定しておらず必敗の形勢となってしまいます。
つまりこの図は白は採用できない
実践
ぶつかりですね
多分最善で妥当な受け方です。
この形ですが黒から強烈な狙いがあります
筋悪くアタリアタリとしていって
このように隅をかすめ取る狙いがあります。
すぐに仕掛けても黒が得するかな?と思ったですがもっと欲張ります
それがここに押さえた手
ここまで準備してから左辺に先ほどのように仕掛けると下図のようになります
見るからに黒が儲けています。
途中コウにする可能性もあるのですが白はコウの弱い碁形なので仕掛けられずこうなってしまっては一局が終わってしまいます
実践の進行
白は泣く泣く左辺に手を入れますが大事な局面で一手遅れました
そして待望の下辺に回る
本来下辺は白の勢力で白地がたくさんつくべき場所だったのですが実戦は黒地と化しました
これも詰碁とか手筋の勉強をしている事により得た利益
中盤戦
このあと中盤戦となり黒は優勢を維持しておりますが白地もかなりあるのでどうなるかわからん形勢です。
左上の大石をにらんだ進行第二段
ちなみに下辺の白も半死半生なのでそこもにらんでいます
地合いはほぼ互角で寄り付き次第です
実践はここに手裏剣を飛ばす
白は財産である右辺を守らないといけないので大人しく受けてきました。いい辛抱ですね
さてここらへんから絡み攻め
白は全部助けようとするとどれかが死にます(⁎⁍̴̛ᴗ⁍̴̛⁎)
実践はまたしてもいい粘り
捨て気味に中央を利かして・・・
下辺につけてきました
当然の一着です。最善の粘りです
ただ黒は妥協して受けておいても下辺の白を取った余得が右下で得た白の余得を超えておりここで形勢がはっきりしました
あとお互い秘術をつくした終盤戦となりますが目に見える地合いと白はまだ弱い石を抱えていることから逆転までは至らずに終局となります
終局
このあと終局まで打ち続けて61対47で盤面14目でコミを差し引いて黒番の7・5目勝となりました。
これで碁聖戦の予選Aはベスト4です
次は洪爽義先生で決勝は倉橋正行9段と瀬戸大樹8段の勝者と対戦です。
予選Aの準決勝まではちょくちょく残っていますが決勝は1回でまだ枠抜けの経験はないので頑張りますー
あと他の棋戦もちゃんと残っているので書き入れどき(⁎⁍̴̛ᴗ⁍̴̛⁎)
お金ないのでがんばります笑